外国人技能実習生の待遇と募集

技能実習生の給与は日本人と同等以上

新制度での実習生の待遇

 
技能実習法施行に伴い、技能実習制度も改定になりました。
 新制度においては技能実習生の給与などの待遇を、日本人と同等以上ということを実習生を受入れる実習実施者へ義務付けをしました。
 これに伴い、理解ある実習実施者は技能実習生の賃金の見直しをかけ、最低賃金ではなく日本人と同等の賃金設定に変更しています。
 
 例)25歳の技能実習生を雇う場合
25歳前後の日本人の未経験者を雇う場合と同じ給与にする。

 この影響は、中国やベトナムなど、実習生を募集する外国現地にも与えています。
 どういう影響かというと、簡単に言えば給与・待遇面での条件の良い求人にしか人材が集まらないということです。
 相変わらず最低賃金での募集をする実習実施者に対しては、良い条件での面接に落ちた人が妥協をして応募するといった状況です。
 もはや、日本の労働者市場から求人する場合と状況が変わらなくなってきたと言う事です。

新在留資格「特定技能」創設による影響

 
新しい在留資格の「特定技能」では、入管は最初から最低賃金の給与設定では受け付けないものとみられます。
 技能実習制度よりも強く、日本人と同等以上の報酬ということに固執しています。
 これによる外国人を募集する海外現地での影響は、更に良い条件に求人応募が集中するものと推測されます。
 海外現地の労働者市場は、技能実習の求人と特定技能の求人を比較されるようになるでしょう。

今後の外国人採用

 
今までは、給与、待遇が悪くても、実習実施者は技能実習生ということであれば監理団体に発注さえすれば、希望する頭数の外国人材を採用することが容易だったと思いますが、これからは給与、待遇面を慎重に検討し、他社求人に負けないよう自社での外国人に対する給与設定を慎重に検討して決めないといけません。
 技能実習生の求人であっても、これからは給与・待遇面での水準が低いと海外現地では良質な人材は集まらず、場合によっては海外で人材募集をする送出し機関からオーダーを断られるケースも出てくることでしょう。
もはや、監理団体に実習生オーダーを出せば必要な人数が揃うという状況ではなくなりつつあります。
今後は、外国人材の獲得競争時代になっていきます。
そして、その動きは既に始まっています。

しかし、技能実習生を雇入れる中小零細企業は、給与を上げたくても経営状況からみてできないという状況も少なくないでしょう。

今まで最低賃金で雇えていた技能実習生も、これからは難しくなってくる。
このままだと人手不足倒産が急増するのではないかと私は危惧しています。

入管法を改正して、新たな在留資格を設け外国人労働者を増やすために政策転換をするのであれば、中小零細企業を取り巻く環境もいっしょに改革していかないと思わぬ副作用が生じてしまいます。

政府行政には広く深く計算立てて政策を決めて欲しいものです。

一連の入管法改正に伴って合わせて改革をしてほしいこと

お金の流れを変える

まず、監理団体の監理費徴収についてですが、実習実施者からの徴収は国にやってほしい。
そうすれば、「金を取ってうるさいこというのか」などとアホな実習実施者から言われることはなくなり、監理団体が行う監査を効果的に行えるようになるでしょう。

下請法の改正

制度改正、技能実習法施行、新たな在留資格「特定技能」の創設と、立て続けに入管法を改正したことによって、外国人労働者の賃金高騰は技能実習生にも影響を与えつつあります。

しかし、中小零細企業は簡単に賃金を上げたくても上げられない現状があり、このままだと人手不足倒産が急増してしまいます。

そこで、下請法を改正し、元受け企業が下請け企業へ支払う対価のベースアップを図るのです。
メディアでも取り上げらているように、大手企業の内部留保額は6年連続過去最高を記録しており、2017年度の一部の業種を除く大手企業の内部留保は446兆円を超えています。

でも、庶民からすると実質賃金は下がり続けているなどのエコノミストの分析があるように、好景気を実感できない人が多い現状にある。

こういったことから下請法を改正し、中小零細企業もしっかりと利益を上げ、申し分ない人件費捻出ができるようになればと考えます。

ついでに言えば

ついでに言えば、雇用制度もライセンスがないと雇用してはいけないように改革して欲しい。

日本の労働者市場はブラック企業が多すぎます。
(ブラックの度合いはいろいろですが)

外国人労働者から見て、日本の労働市場はそれほど魅力的ではありません。

日本は労働者を海外から確保していく方向にありますが、欧米や韓国などと外国人労働者獲得競争をしていかなくてはならず、外国人労働者から見て日本の労働市場が魅力的に感じてもらわなければなりません。

その為にもブラック企業を無くし、健全で働きやすい労働社会を作るためにも雇用に関してライセンスを設けてはどうかと考えます。

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